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para la calle

ヤスがめっちゃヤス/映画「THE FIRST SLAM DUNK」感想

はじめに

映画「THE FIRST SLAM DUNK」を見たので、やや簡単な感想を書きました。

雑感

主要人物のなかで本編で1人だけほとんど掘り下げられなかったリョータの過去に焦点を当て、単なる「少年ジャンプの漫画の映画化」ではなく、スピンオフでもなく、あのころに置いてきた忘れものを届けに来た、という感じだった。

バージョンについて

梅田ブルク7Dolby Atmosという上映方法を採ったバージョンが上映されていると知り、200円上乗せして見た。音の臨場感が売りらしいが、通常版を見ていないのでなんとも言えない。言われてみれば凄いような気もしたけど、一番凄かったのは無音のシーンであって、シアター内にいる全員が息を止めているような、塵ひとつ立たない完璧な静寂だった。映画あんまり見ないけど、良い体験だった。なお映画あんま見ないので、上映前に15分以上も予告があることに驚いた。そんなん知ってたらもうちょっとゆっくりご飯たべたのに。

内容についての瑣末な感想

・トレーラーを見たときに、ちょっと動きが微妙かな?と思ったけど、少なくとも試合のシーンのスピードではほとんど気になることはなかった。ただときどき出来の悪いプラモデルみたいな丸い肩になるのは気になった
・テレビアニメは全然見ていなかったので、「いっ」ってあんな一瞬なんや、2回目のジャンプはあんな速かったんや、みたいなタイム感がめちゃめちゃわかりやすかった
・冗長になりそうなセリフは思い切って端折ってあって、全体的にスピーディーなものの、スローモーションになるところとの緩急が効いていたので置いていかれることなくすんなり入ってきた
コクヨのキャンパスノートの古い表紙デザインを見るとちょっとした動悸が止まらない人間なので(*1リョータのカバンからはみ出したノートが気になって気になって仕方がなかった(あのデザインはまだマシで、あれの一個後のデザインのやつがほんまにダメ)

原作通りの部分のネタバレ感想

そもそも山王ほどの選手層のチームが何で最後まで美紀男出してんや?って思ったけど、私は美紀男大好きなのでアワアワする美紀男が動いてるところが見られてめっちゃ嬉しかった。美紀男かわいい

帰りがけのこと

劇場を出るときに、女性2人組が「ヤスがめっちゃヤス」と話しているのが聞こえ、私の思う意味か、全然違うかはわからんけど、めっちゃわかるなと思った。ヤス、めっちゃヤス。何だかんだ2、30年の間、折にふれて目にする機会のあった花道ら主要登場人物と違って、単行本をめくらないと会えない人たちがいた。懐かしい友達に会ったような気持ちになった。


(とはいえ本棚の一番いい場所にずっとある、我が家のSLAM DUNK全31巻)



映画「THE FIRST SLAM DUNK
https://slamdunk-movie.jp/
2022年12月3日劇場公開
原作・脚本・監督:井上雄彦
製作:2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners
配給:東映

*1:中学受験のときにあのノートを使っていたため