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para la calle

あべのハルカス美術館|印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵

あべのハルカス美術館は夜間も開館しているから助かる。
平日17時以降は全作品写真撮影可だというので、じゃあ、まあ、別に写真撮りたいわけじゃないけど同じ値段やったら夜行くがええやろと思って18時過ぎに行ったら若い人が多かった。

入場、即、出展目録くれと言ったら「QRコードで読み取れ」とのこと。印刷はいっさい用意していないそうで、有料でいいから用意しといてほしいものだけど、まあしゃあない、アホみたいにコストダウンせな海外の美術館から借りてくるのは無理なんやろこのご時世では。そこに文句を言ってると多分いずれ開催自体がなくなるわけで、全部撮影可能なんやから気になったやつ全部メモ代わりに撮るしかないやろと思って20作ぐらい撮影した。

作品の撮影が可能なことのメリットはメモ代わりになること、あと、額を含めて記録できることである。大体画集や図録では額は載らない。



(ジョン・シンガー・サージェント「キャサリン・チェイス・プラット」の額。木目を生かして金で塗装してある)


デメリットは撮ってると邪魔になることである。それでも夜間なので客は少なく、皆それなりに他の客の邪魔にならないよう図らって鑑賞し写真を撮っていた。



(タイミングを見計らえばこう撮れる程度の混み具合)


大学を卒業してはじめて勤めたところがものすごくひまなところで、当時はインターネットがようやく常時接続になって、職場でも1人に1台PCを分配してくれるようになった時代だった。あまりにひまなのでたまにPCで二角取り(*1)をやったりしていたが、雇い主もまあおおらかな人で、私がそれをやってるのを見て「君は麻雀ができるのか!?」とキラキラした目で聞いてきたりして(※残念ながら麻雀はできない)、二角取り以外にはかなりの時間を、deviantARTとかTOP OF ARTとかなんかそういうサイトにアップされている世界の名画を片っ端からダウンロードしてローカルフォルダに画集を作る遊びに費やしていて、そのころに特にたくさん見た印象派の作品がいっぱい出展されていたのでなつかしい気持ちになった。

サージェントとかホーマーとかブーダンとかは特に好きで多めに画像を集めていたけども、その後あんまり美術展で遭遇する機会もない画家だったので、何点か実物が見られてよかった。

小学校の図工の時間に点描を習って、点描で描いてみましょうとかいう無理難題課題を出されて、せっかちなたちやから点描で描くのがしんどくてしゃあなくて「点描である必要あるか〜!?」てキレながら描いたなということを、シニャックの絵を見て思い出したりした。
シニャックには悪いが点描は嫌いだ。でも実際見たらやっぱりすごいなと思った。



(ポール・シニャック「ゴルフ・ジュアン」(一部))


チャイルド・ハッサム「花摘み、フランス式庭園にて」、ロヴィス・コリント「鏡の前」などが特によかった。ハッサムは存在自体知らなかったけど、どれもよかったな。出展品数は少ないように思ったけど、ゆっくり見られたのはよかった。



近々行われる、興味のある特別展等(一部)

山王美術館「山王美術館 開館15周年記念展『コレクションでつづる藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展』」2024/9/1-2025/1/31
京都市京セラ美術館「京都市立芸術大学移転記念 特別展『巨匠たちの学び舎 日本画の名作はこうして生まれた』」2024/10/11-12/22
福田美術館「開館5周年記念特別展 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」2024/10/12-2025/1/19
京都文化博物館「世界遺産 大シルクロード展」2024/11/23-2025/2/2
細見美術館「抱一に捧ぐ -花ひらく〈雨華庵〉の絵師たち-」2024/12/7-2025/2/2
大阪中之島美術館「歌川国芳展 -奇才絵師の魔力」2024/12/21-2025/2/24
福田美術館「東山魁夷と風景画の旅:日本から世界へ」2025/1/25-4/6
京都文化博物館「カナレットとヴェネツィアの輝き」2025/2/15-4/13
大阪市立美術館「リニューアルオープン記念特別展 What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」2025/3/1-3/30
京都市京セラ美術館「モネ 睡蓮のとき」2025/3/7-6/8
兵庫県立美術館「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」2025/3/29-5/25
大阪中之島美術館「生誕150年記念 上村松園」2025/3/29-6/1
奈良国立博物館「特別展『超 国宝 -祈りのかがやき-』」2025/4/19-6/15
京都国立博物館「特別展『日本、美のるつぼ -異文化交流の軌跡-』」2025/4/19-6/15
大阪市立美術館「大阪・関西万博開催記念大阪市立美術館リニューアル記念特別展『日本国宝展』」2025/4/26-6/15
大阪市立美術館「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」2025/7/5-8/31
京都国立近代美術館「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」2025/7/19-9/15
神戸市立博物館「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 -夜のカフェテラス」2025/9/20-2026/2/1
京都市京セラ美術館「Hello Kitty展 -わたしが変わるとキティも変わる-」2025/9/25-12/7
神戸市立博物館「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 -アルルの跳ね橋展」 2027/2(未定)


印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵
https://www.aham.jp/exhibition/future/claudemonet/
2024年10月12日~2025年1月5日 あべのハルカス美術館
主催:あべのハルカス美術館、読売テレビ、産経新聞社
後援:アメリカ大使館
協賛:光村印刷
協力:NX 日本通運、FM802、FM COCOLO
企画・コーディネーション:日テレイベンツ
観覧料:2000円

*1:麻雀牌でやる遊び。ソリティア的なもので、FLASHゲームがある