場外

para la calle

ファンじゃない人

高校生のころ、同じクラブの同期3人が、あるバンドの大ファンだった。 3人はもともと仲がよかったように思う。揃って同じバンドのファンになったのは偶然なのか、そのへんの後先はわからない。3人は、クラブ活動のすきまにはずっとそのバンドの話で盛り上が…

国立国際美術館|特別展「古代メキシコ」 マヤ、アステカ、テオティワカン

通常17時まで開館のところ、金曜・土曜は夜間開館ありで20時までやっているというので、遅い時間のほうが空いていようと思い17時すぎごろから入館した。 夜間開館というのはシニア層がごっそり減るものだけど、思いのほか若い、20代ぐらいの人が多く、こんな…

私もチキンを買おうと思う/映画「成功したオタク」感想

はじめに 私は芸能事情に疎くてバーニング・サン事件のことはまったく知らなかった。 同じく前提をご存じない方は、とりあえず映画の公式サイトと、事件のWikipedia、作品紹介、監督インタビューをご一読ください。▶映画「成功したオタク」公式サイト ▶バー…

サントリーサンバーズ戦観戦覚書

はじめに プロ野球のシーズンオフに野球以外のスポーツを年1回見に行こうの会、2023-2024シーズンはバレーボールにした。シーズンオフに野球以外を見に行くのは、なんかこう、野球観戦にフィードバックができるものがあればいいなあ、とか、もともと野球を見…

鼻血を出したことがない

鼻血を出したことがない。 父も母も鼻血を出したことがない。正確にいえば、父は鼻を強打しての鼻血は一度だけ出したことがあるそうだ。普段の生活でタラッと、みたいな鼻血は家族のだれも経験がない。両親以外で健在の唯一の直系尊属であるところの祖母(98…

大阪中之島美術館|決定版!女性画家たちの大阪

結局テート美術館展は行かなかった。中之島美術館が嫌いすぎる。それでも「大阪の日本画」展で見てすぐファンになった生田花朝は見たいと思って出かけていった。今度はモネ展が同時開催されていて館内がバカみたいに混んでおり、なあ、ほんまに全員、美術に…

はじめて来ました

大阪駅前ビルのなかに有名な讃岐うどん店があった。 こう書いただけで、知っている人にはどこの店のことかわかるような有名店だった。 私は大阪生まれだけども大阪の甘くて軟いうどんよりは讃岐うどんのほうが好きで、インターネットでこの有名店を知って、…

献血でもらった卵を割る

はじめて献血をしたのは高校一年生のときだ。学校に献血カーが来た。一学期の期末テストが終わったその日、食堂で昼食をとってからクラブ活動をする予定にしていた。いっしょに食べようや、と言っていたクラブの同輩が、ご飯を食べる前に献血するという。 献…

ファーム観戦覚書

(2015年、花園) 野球を見だしたのが2014年8月で、その年はファーム(二軍)までは見に行けなかったけど、翌年の2015年からは毎年1回だけファーム戦を見に行っている。1回だけにするのは、ファームに通い出すともうキリがないと思ったからで、この年1の札を…

野球にまつわるエキストラ

日本シリーズでまた甲子園に戻ってくるつもりだった。まさか甲子園開催分のチケットが1枚もとれないとは思わなかった。抽選だけでも 阪神のファンクラブ先行 ローチケ第1弾先行 ローチケ先行 ファミマ先行 ぴあ先行 ローチケリセール の6口それぞれ全3試合計…

服が燃える

怠惰な大学生だったから大体毎日昼まで寝ていた。 ある冬の日、昼前に起きて、ぼんやりしたままインスタントラーメンを炊こうとした。大阪ではラーメンを作ることを炊くという。着ていたのはフランネルのパジャマだった。怠惰だからわざわざ部屋着に着替えた…

ディセンデンツみたいな小説家になりたい/津村記久子講演会 覚書

プロ野球を見るようになって以降本を読むことが減ったなかで、それでもちょいちょい読みつづけているのが津村さんの本で、講演会があるというので行ってきた。近刊の「水車小屋のネネ」にまつわる話を中心に、事前に参加者から募った質問に答えてくれる、質…

年末年始のプロ野球関連特番2023-2024

※個人的な備忘録なので責任は負いません ※TX「第56回年忘れにっぽんの歌」は12/31(日)16:00から22:00まで12/1(金)22:40 NHKBS「スポーツ×ヒューマン “普通”の名将~阪神タイガース監督・岡田彰布~」 12/2(土)16:54 NHKBS「球辞苑 ツーシーム[再]」 12/4(月)…

美術館「えき」KYOTO|生誕140年 ユトリロ展

美術館「えき」KYOTO、来たことがあるような気がしてたけど行ってみたら来たことないな〜ここは、と気づいた。美術館と名乗っているものの、別に普通に難波の高島屋とか梅田の大丸みたいな、まあ百貨店の特設スペースほどのものだなと思った。あと名前の「え…

京都国立近代美術館|開館60周年記念 京都画壇の青春-栖鳳、松園につづく新世代たち

まずは京セラ美術館の竹内栖鳳展を見に行こうと思っていた。でも京セラ美術館は京セラになってからあんま好きじゃないから、向かいの近代美術館で何か良いのやってれば抱き合わせで行こうかなと思って見たら、こちらも竹内栖鳳を含む京都の画壇をテーマにし…

大阪中之島美術館|特別展 生誕270年 長沢芦雪 -奇想の旅、天才絵師の全貌-

小説家の加藤シゲアキが会期前に「(大阪での仕事のついでに)長沢芦雪展に行こうと思ったらまだやってなかった」というようなことをツイートしており、それがややおバズりあそばしていて、あと同じ中之島美術館内でテート美術館展と会期が一部被っているの…

あべのハルカス美術館|安野光雅展

画家・絵本作家の安野光雅の特別展。 当初2020年の春に行われるはずだったもので、当時延期ではなく中止としか発表されず、楽しみにしていたのですごく残念だった。この3年の間に安野光雅は亡くなってしまったけれど(2020年12月没)、今回改めて開催してく…

マリーゴールドの形の光 私と視力矯正器具の30年

物心ついたときには目が悪かった。 最初に作った眼鏡からすでに度が強くひずみがきつかったのだろう、眼鏡人生初日、立ち上がった拍子に、じゅうたんにぶちまけてあったレゴブロックを思い切り踏みつけた。見下ろした床が遠く見えて、自分が巨人になったよう…

大阪高島屋|高野光正コレクション 発見された日本の風景

全然存じ上げない実業家の個人コレクション展。 洋画の技法で描かれた、明治期ごろの日本の風景などのコレクションで、油絵だとバルビゾン派みたいな、水彩だとなんやろう、ちょっとロックウェルみたいな軽快な画風で描かれた、日本画技法ではない日本の風景…

日直日誌の返事

教育実習の配属先は高校1年生のクラスだった。 何駅か先のファッションビルに行き、オフィスカジュアルを取り揃えた入りやすいお店で「女子高生40人の前に出てはずかしくない服を2週間着まわせるよう見繕ってください」と頼んだ。店員さんが嬉々として選んで…

愁嘆する女と深夜の巨大建造物

どうしてもその日帰らないといけないわけではなかったが、一度フェリーに乗ってみたかった。ただそれだけの理由で高松を深夜1時に出港するジャンボフェリーに乗っていた。高松DIMEにライブを見に行ったのだった。5月末の平日、行きは大阪から、昼過ぎに着く…

大阪くらしの今昔館|企画展「天神祭と都市の彩り」

前々から一度行ってみようと思っていた大阪くらしの今昔館に行ってきた。企画展よりは常設展示目当てである。とにかく外国人旅行客が多い。来場者の8割方が多分旅行客だった。1割5分が、子供をどこかに連れていかなければならず追い詰められた夏休みのお母さ…

ざる蕎麦を頼む子供

昭和の子供だったから、家族と外食をするのは大体いつもファミリー向けレストランだった。現代の小綺麗な「ファミレス」ではない、和洋折衷の大衆食堂のような店である。 うちの近所にあったのは切妻屋根の大きなレストランで、アプローチの植え込みのなかに…

天神祭の夜に

大阪生まれの大阪育ちだが、天神祭には二度しか行ったことがない。 一度目は4歳のころ、家族で出かけた。それきり行かなかったことを思えば、両親にとってもいい思い出ではないのは明らかである。覚えているのは天満橋駅前のあの広い交差点の真ん中で父に肩…

バスターミナルの仙人

兵庫県立美術館に行こうとしていた。 電車で行くと阪神電車の岩屋駅から徒歩8分である。大阪方面から西へ、わざわざ岩屋駅を乗り越して三宮駅まで行き、三宮のバスターミナルからバスに乗り、東へ15分かけて戻って美術館に到着する、というルートをなぜとっ…

突然のパンダ/映画「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」感想

はじめに 映画「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」を見たので、やや簡単な感想を書きました。 料金等 好評につき上映期間延長!というからには混んでるんかなと思ったらガッラガラだったので快適に見られた。配布物は終了していた。料金は特別興行なので…

42枚のアルバム

ハッシュタグ「私を構成する42枚」というものをツイッターで見かけたのでサイトで作成した。

プロ野球観戦に持っていくもの

最重要 ゴミ袋(大) あると便利 ゴミ袋(小) ウェットティッシュ タオル 双眼鏡 携帯ラジオ S字フック カラビナ 耳栓 多少の現金 クリアフォルダー シチュエーションによっては必要 帽子・サングラス レインポンチョ 上着、ひざ掛け、その他防寒具 日焼け…

WEST. LIVE TOUR 2023 POWER

はじめてアイドルのコンサートに行った人間の備忘録です。

北海道で野生動物の研究をしている人と、ホノルルでダットサンに乗っている人

年に一、二度、同じ苗字の他人宛のメールが届く。 一人目は北海道にいて、野生動物の何かしらの研究をしているらしい。任期付きの職員として働いているようで、どこそこの庁でこういった案件がありますが次にどうですか、という、知人らしき人からの口利きの…