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para la calle

美術館「えき」KYOTO|生誕140年 ユトリロ展

美術館「えき」KYOTO、来たことがあるような気がしてたけど行ってみたら来たことないな〜ここは、と気づいた。美術館と名乗っているものの、別に普通に難波の高島屋とか梅田の大丸みたいな、まあ百貨店の特設スペースほどのものだなと思った。あと名前の「えき」の部分の鍵括弧の存在がなんかわずらわしい。
京都駅というのは京都に遊びに行くときに全然通らない、街のはずれにあるもので、バスは乗れんし地下鉄は不便やし、なかなか、繁華街の中心である河原町付近からわざわざ京都駅周辺に来るのはめんどうくさい。
ユトリロは、すごーく好きということもないのだけど、あんまりまとめて見る機会がなかったので、こういう規模と価格帯で網羅的に見せてくれるというのはなかなかよかった。祝日の夕方のわりに空いてたし。白の時代は、まあ、見たことあるユトリロやなあという感じで、ご存じの通り絵葉書にちょうどいい感じ、ただ絵葉書サイズやと気にならん細部のガサツさが思いのほか凄くて笑ってしまった。金網とか、私でももうちょっとちゃんと描くと思う。白の時代はまあまあ無人なんやけど、後半生の絵では景色のなかに通行人などの人物が描かれるようになって、でもそれも、日本画家やとわりといきいきと、漫画風なのかもしれないけど何をしてるかわかる、人らしい姿で描かれるものやけど、ユトリロの描く人間は全部やじろべえみたいにつっぱらかっていて、何でここをもうちょっとがんばらないんですかね、という感じだった。多分ユトリロの研究してる人は何でユトリロが棒人間描いてしまうかわかってるんやんな。何なんやろ。ものすごく浅く雑に推測すれば「人間嫌いなんやね」ということになるんやろうけど。
最初のほうは普通に黒とか焦茶とか濃い紺青色とかでサインしているけれど、色の時代を経て1930年代後半ぐらいからかなり鮮やかな明るい青色でサインをしてある絵が増え、それが画面の中でアクセントになっていて洒落ていて良いなあと思った。グッズショップにはイコちゃんのグッズがたくさんあった。ジェイアール京都伊勢丹やからかな。





生誕140年 ユトリロ展
https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_2309.html
2023年11月3日~12月25日 美術館「えき」KYOTO
主催:美術館「えき」KYOTO、京都新聞
企画協力:IS ART INC.
観覧料:一般1000円