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para la calle

12月のプロ野球ファン、暇すぎるので「WEST.が野球をするならだれにどのポジションを守ってほしいか」を考える

記事タイトルと本文のグループ・事務所の呼称および関連部分の表現を一部修正しました。[2023-10-23 追記]

プロ野球のシーズンというのは、

・2月…春季キャンプ(*1
・3月…各本拠地でのオープン戦(練習試合)
・3月末〜9月末…公式戦全143試合
・10月…上位チームのみクライマックスシリーズ及び日本シリーズ
・11月…主に若手のみ秋季キャンプ

といったスケジューリングで行われており、2月1日から11月30日までが選手契約期間となっています。12月・1月は球団は選手に仕事をさせない、ということになっていますので、全てのチーム活動はストップし、12月は各地での野球教室などのイベントやテレビ番組等への出演、契約更改等の事務手続が細々と行われ、1月にはキャンプインに備えて各自で自主トレが行われるのみになります。

要は、12月・1月のプロ野球ファンは、暇です。
なんもやることがありません。閑散期だ。
大量に買って積んである野球の本を読んだり、Excelで作成している自前の選手名鑑に契約更改情報(つまり年俸額や複数年契約の情報など)をチマチマと追記するぐらいしかやることがないのです(*2)。

シーズン中のプロ野球は大体、月曜日が休みで、火曜日から日曜日まで週6で試合があります。平日のナイトゲームは18時開始のことが多く、そうすると、

・朝起きて、ゆうべの試合を反芻する
・午前中いっぱい、ゆうべの試合を反芻する(*3
・午後からは、選手の入れ替えについて考えつつ、二軍戦の経過を見る(*4
・16時に出場選手登録公示があるので、ああ、あいつやはり落とされたか、とか、おお、あいつが上がってくるのか、などと考える
・17時過ぎに明日の予告先発投手が発表され、おっ、明日あいつ投げんのかよ、見に行こっかな?などと考える(*5
・17時20分ごろまでにその日のスターティングメンバーが発表され、どうしてあいつを外野で使うんだよ、とか、左投手だからって右ばっか並べすぎだろ、などと考える
・18時試合開始
・携帯ラジオで試合中継を聞きながら帰宅
・ごはん作って食べて飲んで試合中継を見る
・ひいきチームの試合が終わったら、まだやっている別球場の試合中継を見る
・その日の全試合が終了したら片づけて風呂に入るなどする
・楽しい試合だった日にはご機嫌さんで23時台のスポーツニュースをはしごする

というタイムスケジュールで平日を生きている、書き出してみるとバカじゃねえのコイツと思うな。このルーティンが12月・1月にはキレイさっぱりなくなるわけで、そりゃ暇にもなるよな。なおアイドルファン向けにいえば、おそらくなにわ男子の藤原丈一郎さんも大体こういうタイムスケジュールでアイドル業の隙間を埋めつくして日々を生きているはずなのだ。大変だよ。

あまりに暇なので「WEST.が野球をするならだれにどのポジションを守ってほしいか」などと考えている。7人しかいないのに?外野手はレフト・センター・ライトひっくるめて「外野手」としよう。そうすれば7人でまかなえる。などと考えている。ひどい話だ。

ピッチャー
投手が投げないと野球は始まらない。投手は大体みんな「おれを見ろ」「打てるもんなら打ってみろ」という気持ちでマウンドに立っているはずだ。「ぼく自信ないです」みたいな投手は野手にもファンにも嫌われる。アイドルでいえばセンターの役割だと思う。じゃあ重岡さんか、と思うが、ここは小瀧さんだ。デカいから。投手はデカいに越したことがない(*6)。なんしか肝が据わっていそうだし我が強そうで自信あり気なところも適任だ。最速151km/hぐらい出るサウスポーだと尚いいんだけど(これは単なる好みの問題)、小瀧さんは右利きですかね、左利きですかね?ロジンバッグ(*7)を雑に放り投げる姿も、内野フライが上がったときに「おまえが捕れよ」と言わんばかりに天を指差す仕草も様になりそう(*8)。

キャッチャー
ナインの中でひとりだけ逆方向を向いて守っている。現場監督と呼ばれることもある。とにかく選手みんなから、とくにピッチャーから信頼されていないと話にならない。状況判断が速やかで適切でないといけない。じゃあ中間さんか桐山さんかなあ、と思いつつ、でも小瀧さんとバッテリーを組むなら誰がいいかと考えたときに、なんかどっちも違う気がする。小瀧さんと息が合って、予想外の状況でもテンパらない、失敗を引きずらない、我が道を行く感じの人にやってほしいので、ここは藤井さんだ。聞くところによるとコンサートの演出なども担ってらっしゃるそうじゃないですか。そういう仕事は全体が見えていないとできないわけで、ピッタリなんじゃないかなあ。男前のキャッチャーがキャッチャーマスクをかなぐり捨てて捕邪飛を捕りに行く姿に、男女問わず野球ファンは興奮するものだ。

ファースト
助っ人選手に頼りがちな、守備軽視・打撃重視ポジション。長打は打てるが足が速くない人が任されやすい。でも基本的な内野ゴロはファーストが無事に捕って初めてアウトになるわけで、牽制球も捕れないといけないし、守備軽視なんてとんでもない。これを中間さんにやってもらいたい。メンバーのあしらいの上手さから察するに、届く範囲の悪送球は何とかしてくれそうな雰囲気がある。ハンドリングがうまいファーストは魅力的、あと手足が長いのが大変ファースト向き。体がやわらかいと尚いいんだけど、股割はできそうでしょうか?ファーストの見せ場は股割なので。それとコミュニケーション能力が高そうなので、出塁してきた相手チームの選手とも屈託なくコミュニケーションが取れそう。話す必要は本当はないんだけど、いいファーストは大体相手チーム選手に笑顔で話しかけているものだ。なので守備中に一番笑顔が見られるポジションでもある。

セカンド
セカンドはとにかくやることが多い。外野からの返球の中継に入り、バントシフトなら一塁に入り、いちいち書き出すのがめんどくさいぐらい仕事が多く、またひたすらバックアップに走りまわらなければいけない。捕った姿勢から身体を捻って投げることも多いし、左打者の球足の速い打球をライト前まで全力で追う。とにかく真面目で下半身の筋力がありそうで、最後の最後まで打球を追ってガッツで仕事を全うするファイターが適任、となると神山さんだ。単に神山さんを初めて見たときから、阪神タイガースのセカンドであった上本博紀さん(*9)に雰囲気がそっくりだ!と思っていたせいもある。すっごく真摯に守ってて、たびたびファインプレーを見せてくれるのに、たまに真正面のイージーゴロで謎のトンネルとかして顔をこわばらせる神山さん、見たくないですか?見たいよなあ。

サード
当然、桐山さん。だってもうどっからどう見ても強打のサード。サードに立っている姿しか想像できない。サードフライが上がったときに球場中に響き渡るクソデカ声で「ガリ!(I got it=おれが捕るよ)」って叫んでほしい(*10)。肩も強そうだしバント処理のチャージ(*11)もめちゃめちゃ迫力ありそうだし、サード特有の火の出るような強襲打球も怯むことなく捕ってくれそうだし、自分のことで手一杯になりそうな二遊間に代わって、最高のタイミングでピッチャーへの声掛けをしてくれそう。ちょっとレアなプレーでいえば、ツーベースヒットをスリーベースにすべく2塁を蹴ったランナーに対して棒立ち傍観フェイクをかました上で外野からの好返球でタッチアウトにしてほしい(*12)。とにかく気遣いができそうで、情緒が安定していそうで、声がデカくてよく通って、それでいて繊細さがあって器用そうで、内野にいてほしい選手ナンバーワンである。

ショート
野球の花形ポジション、「守備の華」といえばショート、ここを重岡さんに任せたい。アイドルファンのみなさんはメンバーの名前を2文字にして組み合わせて○○××と呼ぶじゃないですか、そんなもん最早アライバ(*13)なのよ。下の名前を組み合わせることも多いようだけど、重岡さんと神山さんの場合は苗字から取ってカミシゲと呼ぶらしい。あーいいね、二遊間っぽいじゃないですか。重岡のトスを神山が捕る、神山のトスを重岡が捕る、これはもう見たさしかないですね。あと重岡さんは体幹が強そうだし、何の根拠もないけれど逆シングル(*14)がうまそうだし、ギリギリでやや足を滑らせながら捕球してノーステップでぶん投げてから仰向けに倒れ込んでほしいし、三遊間の無理めな打球に思い切り飛び込んで、抜かれたらめちゃめちゃ悔しがってほしい。守備からいい流れをチームに持ってくるハッスルプレーに期待。

レフト・センター・ライト
守備位置番号順に書いているだけで全然消去法とかそういうのではなく濵田さんに外野を任せたい。なんせとにかく脚が速そう、とにかく身体能力が高そう。やべえ、落ちる、という打球を追って、走って走って走って走って走って走って走って追いついて、飛び込まずに余裕を残して捕って勢いで一回転してすっくと立ち上がってほしい。レフト・センター・ライトのどの位置が適任かでいえばこれはもうセンターであり、外野の司令塔としてライト・レフトに守備位置の指示を出しつつ、全守備位置で唯一フェアの打球(*15)しか飛んでこないので飛んでくるものは全て捕らないといけないセンターで、動物的にボールを追いかけ、なおライト・レフト・セカンド・ショートとお見合い(*16)や激突をしないように瞬時の判断で計らう、こういう調整と協働が向いてそう。「真上に腕が上がらないほどの撫で肩」という噂を小耳に挟んだことがあり、頭上を越される打球がすんでのところで捕れないかもしれないことだけが不安だ。



だってほら、自分ら、野球のユニフォーム着てたやん(*17)。

なおあいかわらず映像作品はひとつも見ておらず、大体「リア突WEST」とWEST.公式YouTubeの印象だけでこの文章を書いています。



※脚注は番号を押すと本文の同箇所に戻れます。

*1:キャンプインの2月1日をプロ野球ファンは「球春到来」と呼び、「あけましておめでとう」とあいさつする

*2:もちろんみんながみんなそんなアホみたいなことをしているわけではない

*3:メジャーリーグが時差の都合で日本時間の未明から午前中にかけて行われていることが多いので、メジャーリーグの試合経過や結果も確認する

*4:二軍戦はデーゲームで行われることが多い

*5:実際は、ここのローテの穴は誰が投げるんだろうってところは直近の二軍戦の登板記録などを確かめて「来週はあいつを一軍で投げさせるのかな?」などと当たりをつけているので、本当にびっくりすることはあんまりない

*6:小柄な名投手ももちろんたくさんいる

*7:滑り止めの松脂の粉が入った袋。パタパタと粉を手につけたあと、マウンド後方に投げ捨てるピッチャーが多い

*8:ピッチャーはケガをしちゃまずいので、マウンドを駆け降りないと捕れないようなフライは、たとえ自分にも捕れる範囲であっても全部野手に「おまえが捕れ」と指示出しをする

*9:2020年に現役引退、阪神タイガース傘下のジュニアチームのコーチ・監督を経て2023年シーズンは同じく阪神タイガース傘下の女子チームの監督に就任。小柄ながらパンチ力のあるバッティングと恐れを知らぬような果敢な走塁が持ち味で、硬派で言葉数少なく男臭い性格なのになぜかとくに外国人選手に気に入られやすく、よくお姫様抱っこされていた

*10:選手同士の激突を避けるため、2人以上の選手が捕れそうなフライは必ず「おれが捕ります」という意思表示を声で行う。チームの決め事としてその掛け声を「ガリ!」「ガリガリ!」と統一していることがある。言い慣れていないと何となく恥ずかしいが、普通に「オーケー!」や「オーライ!」でいいチームもある

*11:全速力で前にダッシュすること。速ければ速いほどバントする打者にとっては脅威

*12:「きみ脚速いねえ」というのんきな風情で3塁に突っ立っているが実際には打者走者の背後で外野手が大急ぎで打球処理をしており、「サードがぼーっとしてる。ボールは返ってこないんだな、よし!」と油断してややスピードをゆるめて3塁に走りこんでくる走者より早く返球を受けてしれっとタッチアウトにするトリックプレー。バックホームを受けるキャッチャーはまあまあやっているが、バックサードではあまり機会がない。なお大体の打者走者はサードではなく、味方である三塁ベースコーチの指示をちゃんと見ているため、ほとんどの場合ひっかからない。参考:西武 中村剛也選手のトリックプレー ロッテ荻野貴司選手に二度仕掛ける 20190716 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=AnBZjYCraLc

*13:中日ドラゴンズの二遊間を守った名コンビであった荒木雅博井端弘和のコンビ、またその二遊間が得意としたコンビネーション技を指していう

*14:左手にグローブをはめて捕球する右投げ選手の場合、体の左側で左手一本で捕球することをシングルハンドキャッチと呼び、体の前に腕をクロスして体の右側に左手を出して捕球することを逆シングルハンドキャッチと呼ぶ。いわゆるバックハンドのこと

*15:ファウルラインより内側、フェアグラウンドに落ちる打球。ファウルボールは捕れなくてもまあまあノーカンだが、フェアボールはすべて試合進行に直結する

*16:2人以上で打球処理を譲り合ってしまい、結果的にどちらも捕れないこと

*17:野球においてはこのジェスチャーは守備中の選手がアウトカウント確認として行う「ツーアウト!」のハンドサインである